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左上5番の歯の神経を抜きました。薬を入れて様子を見ていますが、押すと痛い。固いものは噛めない。抜くには抵抗があります。

患者様の相談

左上5番の歯の神経を抜きました。
いったんは銀歯まで被したのですが、あまりに痛みが酷かったので、もう1度外してもらい、今また治療中です。

神経を抜いた後の空洞に薬を入れて様子を見ていますが、治療の度にその薬を抜くのですが、先の方に膿らしき物が付いてきます。なので今回は粘土のあるお薬を神経の先端奥深くまで入れることに。レントゲンを撮りました。

2週間後に来てください。っと言われ行きレントゲン。

薬を入れたはずの先端部分の薬が今回のレントゲンには写っていませんでした。先生の説明は、先端がやはり化膿していて、薬が吸収されたのだと…。歯を抜いてしまえば痛みからも解放されるのだとは分かってますが、抜くのは抵抗があります。歯の痛みは収まっていません。

押すと痛い。固いものは噛めない。この状況は変わっていません。
他に治す方法はないのでしょうか?

ドクターの回答

メールのご相談拝見いたしました。
お話の内容から察すると、慢性根尖性歯周炎という状況であると思われます。
歯の神経をとった後の空洞(根管といいます)に細菌が繁殖して、歯根の先端の根尖孔という小さな穴から起炎性の毒素を出して炎症が起こっていると考えられます。

根管の中をきれいに清掃して、細菌が住めないようにお薬(根充材)を緊密に詰めることで、だいたいは治癒します。
しかし、根尖孔がラッパ状に開いていたり、根管が枝分かれしていたり、曲がっていたりするとうまく清掃や根充ができない場合があります。
また、根充材を詰めてもその隙間に細菌が繁殖する場合もありますので、治療が難しい症例が存在するのも事実です。

当医院で行っている根管治療は、使用する根充材(シーラー)自体に殺菌性があるものを使用していることと、根管内を超音波のキャビテーション効果により可及的にクリーンな状態を得ることで治療成績を上げるようにしています。

しかし、前述したような問題で治癒に至らない場合は、歯科用CTを撮影したうえで、外科的な治療で歯根の先端のほうから根尖孔をふさぐ歯根端切除術を行うことでうまくいく場合があります。

どちらの治療も健康保険で出来ますので、ご来院いただければ上記の治療法が適応できるかどうか診察させていただきます。