ブラッシングの「質」!! 持ち方と力加減
こんにちは
副院長の日高です
6月ですね
今年もあっという間に半分になりました
暑い日が続くので、特に熱中症対策のために
水をこまめに飲みましょう
「のどが渇いた」と感じた時は、遅いそうですので
乾いてなくても少量を飲むようにしましょう
さて
磨き方の「質」を良くするためのつづきです
三回目の今回は
持ち方と力加減の2つについて書きます
②持ち方
子供のころから、ちゃんと歯磨きをしているのに
なぜか「むし歯」や「歯周病」になってしまう
よく聞きますよね
どんなに「良い歯ブラシ」を使ってもしっかりと
プラークが除去できていなければ
「むし歯」「歯周病」になってしまうのです
では、「プラークを除去」するための持ち方ですが
「ペングリップ」で持ってください!!
「えんぴつ持ち」と同じ持ち方です
この持ち方にすることで
「動き」「力加減」の調整が簡単にできるようになります
ほとんどの方が子供の頃に習った持ち方
「パームグリップ」でブラシを持って磨いています
ブラシをしっかり持って、まるでのこぎりで木を切るかのように
大きく前後に動かして磨く方法になってしまいます
この持ち方で歯を磨く方がほとんどです
大きく動かすと歯の平面などの汚れは簡単にとれます
ところが
「歯と歯の間」の小さな隙間にブラシが届かないのです
大きく早く動くので、肝心な隙間にブラシが当たる前に
移動してしまうのです
図の〇印の部分に磨き残しが多いのです
でも、しっかり磨いているので「磨けている」と思うのです
しかし、小さな隙間には汚れが残ったままなので
「磨いているのにむし歯や歯周病になってしまう」のです
そこで
ペングリップ
ブラシの動かし方からまず変わります
パームグリップでは、主に「肘」を動かして磨きますが
ペングリップは「手首」もしくは「指」を動かすようになります
小さく、小刻みな運動を行うには
「肘」からではとても大変です
しかし、「手首」「指」での細かい動きは「肘」ほど大変ではありません
小さく、小刻みに動かすために
余計な力をかけないために
ペングリップが良いのです
これを読んだパームグリップで磨いている皆さん!!
今日から早速変えてください
③力加減(あて方)
歯を磨くのに強い力は必要ありません
「歯」だけなら、ある程度力がかかってもよいかもしれませんが
「歯ぐき」もあるのです
力を入れ過ぎると「歯ぐき」に傷をつくってしまいます
力としては「100g ~ 200g」といわれています
数値でいうと
「どんな力加減なんだ」となりますが
「ブラシを指に当てて、押し当てたときに少し指が白くなるくらい」
「ブラシを歯にあてたときに、毛先が軽くしなる程度」
などといわれています
実際に計測している人はいないでしょうから
あくまで目安です
先程の力加減がここで関係してきます
「パームグリップ」で「指が白くなるくらい」や「毛先が軽くしなる程度」
というわずかな力の入れ具合…
「私は器用だからできます!」という方は置いておいて
ほとんどの方は難しいです
そこで「ペングリップ」!!
「手首」や「指」に力を少しいれる、もしくは力を抜くだけで
かなり細かな力の調整ができるのです
「磨いて痛ければ力を抜く」
「もう少し磨いたほうがいいかなと感じたら、少し力をいれる」
この文章を読むだけでもできそうでしょ?
さて実際の歯へのブラシの当て方ですが
上のイラストのようになります
①歯に対して :90度
②歯と歯ぐきの境目に対して :45度
③前歯の裏側は :ブラシを立てる
ブラシの長さは奥歯ではだいたい2本分です
①と②では2~3本を目安に小刻みにブラッシングしましょう
③ではブラシの根元に近い部分(「かかと」と呼ばれます)を使って磨きます
汚れをかきだすようにします
あまり元気良くすると歯磨き粉の泡が飛ぶので
そのあたりは加減しながら(笑)
「毛先が軽くしなる」くらいの力加減で
2~3本を小刻みにブラッシング
回数としては15回くらい
一ヶ所が終わったら次の歯へ
ブラッシングしたら、また次の歯へ
そしてブラッシングがおわったら
歯間ブラシやフロスによる清掃です
フロスは入れる際に歯ぐきを傷つけないように
やさしくゆっくり入れてください
入ったら、歯の表面に糸を沿わせるように上下に動かしましょう
歯間ブラシもほぼ同じです
入れる時はやさしくゆっくり
入ったらあいだをやさしくブラッシングしましょう
やはり15回くらいです
しっかり磨こうとすると
とても時間がかかるので、ちょっと嫌になるかもしれませんが
食後三回しなさいとはいいません(笑)
一日一回でもいいので、徹底的にブラッシングするようにしてください
では、今回はここまでです
次回は最終回(予定)
順番と気合!(笑)についてです